2008年02月09日

リレー小説vol.1(第三回)担当・kazura

鳥の羽を光にかざして眺めた。
窓ガラス越しに見える鳥の羽は、幻想的な気分になる。
あたしは羽の間から見える、のぞき窓のような感覚が好きだった。
窓の外では背の高い木々が風になびかれて、そよそよと木の葉を揺らしている。その揺れにあわせて、まばゆい太陽の光が窓に差し込み、鳥の羽を照らした。そのとき、うっすらと何かが羽に描かれていることに、あたしは気付いた。続きを読む
posted by 蔓庵(かずらあん) at 00:00| 🌁| Comment(0) | リレー小説【小説】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月03日

リレー小説vol.1(第二回)担当・ginkay

郵便受けの中には、空色の封筒。それは確かにダイレクトメールなんかではなかった。─銀色のペンで、宛名を書いてあるダイレクトメールなんて、ない。
光る文字が、まるで空の中に浮かぶ飛行船みたいだ。誰からなんだろう。確かにあたし宛の手紙ではある。ひっくり返してみたら、差出人の名は「アマノナツミ」と書いてあった。中学時代の親友だ。ああ、彼女ならこんな手紙を寄越すだろう。
封を切ると、ナチュラルホワイトの便箋に、やはり銀色で文面が書かれていた。
『前略 いきなり手紙で驚いたでしょう。しかも、別にたいした用事ではないのです。元気かな、それとも少々お疲れ気味かな、と、ふと思い出したのです。そう、同封の物を見つけた時にね。
私は相変わらず大人になれなくて、バイトの傍らよくよくこれを探しています。最近はなかなか見つからないけど。昔は、貴女がよくこれをくれたよね。今も探すこと、ありますか?それとも忙しくてそんな暇ないかしら?
何れにせよ、少々退屈を吹き飛ばす事ができたら幸いです。ではまた、そのうちお茶でもしましょう。ナツミより』
同封物は、ひらりと便箋の間から落ちてきた。それは、雲みたいに白くて軽い、ひとひらの鳥の羽だった。
相変わらずヘンな子だなあ。ちっとも変わってない。呟きながら、私の顔は知らずほころんでいた。─続く
posted by 蔓庵(かずらあん) at 23:12| ☁| Comment(0) | リレー小説【小説】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月28日

リレー小説vol.1(第一回目)担当・kazura

*リレー小説 第一回目*
担当:kazura
題名は最後に決めます。

目が覚めた。
真っ白な天井が視界に入る。
今日も寝すぎた。
のそのそと布団から抜け出し、すこしだけ伸びをする。それから、昨日入れっぱなしだったコーヒーをコップに注いだ。
口に少しだけ流し込む。
 とたんに苦みと、酸味が、のどの奥まで広がり、思わず胃の中へ押し込んだ。
起き掛けのコーヒーは入れたてに限る。
窓から差し込む太陽の光は、寝すぎた目にはちっともまぶしくなかった。部屋の空気が妙に気になって、窓を開けた。ふわりと、外気が顔を覆う。
 新緑の香りが、鼻をくすぐる、心地よい風。 体中が、新鮮な空気をめぐり、飛び立ちたい気分になる。どこかにいきたい。
どこかでうんとのんびりしたい。

そのとき、ことん、と奥で物音がした。
時計をみて気付いた。
郵便配達の時間だ。
あたし宛の手紙なんて、めったにこない。
来るとしたら、どこそこのクレジットカードのローンの勧誘とか、アルバイト募集だとか、そんなものばかり。
いつもはそうなのだけど、今日に限って、妙に気になったので、郵便物を確かめにいくことにした。

vol.2へつづく
posted by 蔓庵(かずらあん) at 09:47| ☁| Comment(0) | リレー小説【小説】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする