2006年12月25日

汝、星を盗むなかれ〜あとがきという名のぼやき〜

物語でない文を書くのが久々でまごまご中なginkayであります。最後まで読んでくださったみなさま、ありがとうございました☆今回は、犯人は誰だ?ではなく、どうやった?を推測して頂ければ幸いだったのですが…バレバレだったかなあ…。そもそも、文章力の至らなさでさっぱり意味通じなかったかなあ…。でも「素人(アマチュア)だし〜」という言い訳しないよう頑張りま〜す。
まあ読み物として少しでも楽しんで頂ければこれほどの光栄はありません♪今回の連載で何かしらのリアクションをしてくれた友人たち、どうもありがとう!ものかきは、褒めるであれけなすであれ、反応があるとやる気が出るのであります♪(私だけか?)
posted by 蔓庵(かずらあん) at 22:28| ☁| Comment(0) | 汝、星を盗むなかれ 〜大学助教授シリーズ〜【小説】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月24日

汝、星を盗むなかれ(最終回)作・風間銀灰

こうして事件は解決した。
例の金持ち留学生とその父親はとても喜んで、多額の寄付と、そして何故か、バカでかいブロンズのライオン像を学校に寄贈した。やはり金持ちの考えることはわからない。私にも同じ像を贈ると言われたが、慎んでお断りした。
ツリーの星は、また元の位置に飾られた。ただし、今度は防犯カメラがレベルアップすることになり、警備も強化された。
学長は今回事件をうまくさばいたことで、舅である理事長におおいに褒められ、学校の知名度も上がったようだった。
私はといえば、今回の騒ぎに加われなかった毒舌女子学生田沢に授業で散々やっつけられだうえ、約束のボーナスは百円アップという結果だった。学長を詐欺で訴えたいくらいだ。アップはアップだから、訴えても勝てなかろうが。
まあ妻が褒めてくれたし、よしとするか。何と言っても、クリスマスは許しの季節なのだから。
―了―
posted by 蔓庵(かずらあん) at 22:22| ☁| Comment(0) | 汝、星を盗むなかれ 〜大学助教授シリーズ〜【小説】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

汝、星を盗むなかれ(第二十三回)作・風間銀灰

超越は説明を続けた。
「それで、殴りかかってきたもんだから、反射的に反撃してしまったんです」
犯人は、よりによって空手をやっている超越と鉢合わせしてしまったのだ。紙の星が落ちたことといい、悪いことはできないものだ。
「そしたら奴はのびてしまって。しまった、やりすぎたかなと焦っていたら、人が来て、鳴戸たちが事情を説明してくれたというわけです。奴さん、窃盗犯だったんですね」
なるほどな、と私はほっと安堵の息を吐いた。犯人も捕まったし、ケガ人も(犯人以外は)出ずに済んだし、盗品も無事戻ったし、今回はまあ我々の方が運がよかったのだろう。
その後の警察の調べで、犯人は様々な余罪がある常習窃盗犯であることが判明した。主に宝石店を狙うのが専門だったらしいが、今回はたまたまうちの学校のツリーに目を付けたらしい。
〜続く〜
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2006年12月22日

汝、星を盗むなかれ(第二十二回)作・風間銀灰

顔中が疑問符になっていた私に、大海原が説明してくれた。
「教官が、出てきた男に学生証の提示を求めたら、そいつ、忘れましたって答えたんです。では学生番号を言いなさい、って言われたら、いきなり逃げ出して…」
「で、警官たちも慌てて後を追ったんスけれど」鳴戸が説明を引き継いだ。「そいつ逃げ足早くて、あっという間に非常階段の方へ行っちゃったんです。でもそこで、超越(こしごえ)と鉢合わせしたんスよ」
そこで私はその場に超越がいるのに初めて気が付いた。彼は、やはりクラシックミステリ史を受講している史学科の学生だ。考古学と武道とミステリを愛する、妙に年寄りくさい男である。
「授業に遅刻して焦っていたので」今度は超越本人が説明を引き継いだ。「近道しようと非常階段の方から上がってきたんです。そしたら、向こうから駆け降りてくる奴がいまして。ぶつかりそうになったら、急に殴りかかってきて」
〜続く〜
posted by 蔓庵(かずらあん) at 23:43| ☁| Comment(0) | 汝、星を盗むなかれ 〜大学助教授シリーズ〜【小説】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月21日

汝、星を盗むなかれ(第二十一回)作・風間銀灰

その人物の後を、私服警官らしい者がさりげなく追っていった。よせばいいのに、鳴戸と大海原が、さらにその後を追っていった。こんな暗がりでも、体型であの二人はすぐわかる。
学長が私に合図をして、照明のスイッチを入れさせた。講堂中が、一気に明るくなった。学生たちの、目を眩しそうに細める顔が見える。そして、例の席は無論空だった。
そのとき、外から「逃げたぞっ」「待て」という声が響いてきた。あんなに厳重にしていたのに、逃げられてしまったのだろうか。
学生たちがざわめきだし、何人かが立ち上がろうとしたので、学長が「静かに!授業中ですよ!」と注意をした。
私はその場を彼に任せ、少々不安ではあったが、講堂の外へ様子を見に行くことにした。
ところが、出てみると、ちょうど犯人らしい男が手錠をかけられているところだった。はて、では、先ほどの声は…?
〜続く〜
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2006年12月20日

汝、星を盗むなかれ(第二十回)作・風間銀灰

その席に座った者は、事情を知らない学生かもしれない。だが、私の経験では、空席がたくさんある場合、学生は比較的人口密度の少ないところを選んで座る。なのにわざわざ、私服警官やら、鳴戸たちやらでやや密度が高いところに座ったということは…。
「来たぞ」
私は囁いた。学長はうなずき、そして講義を始めた。
「さて諸君。今日何故照明を落としたのか、不思議に思う人もいるでしょう。本日私は、今の世の中、特に都会において忘れ去られた、闇というものを味わってもらい、それを通して電力の与える環境への影響を、考えてもらおうと思っております…」
私はマイクの調整をするふりをしながら、例の席の方を見た。よく見えないが、何やら少し動いているような気配がある。机の奥を探っているのかもしれない。
そして、その人物は、そっと立ち上がって出口の方へ向かった。
〜続く〜
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汝、星を盗むなかれ(第十九回)作・風間銀灰

こうして、私も学長の授業に協力するという形で、参加することになった。ボーナスが増えれば、妻へのクリスマスプレゼントもグレードアップできるというものだ。
例の机には、適当に重い金属を詰めたコンビニ袋が、元のように貼り付けられた。そして、その席をさりげなく空け、周囲に私服警官が学生風の服装をして座った。鳴戸たちも、よせばいいのに近くに座ることに決めていた。
そして、出入口には教官と警備員をそれぞれ配置することにした。途中退出した者の中に、学生以外の者が混じっていないか調べるためだ。ここにも危険に備えて私服警官が待機した。
授業開始十分前となり、講堂がぱらぱら学生で埋まってきた。
「本当に、来るかな?」
学長が囁いた。何を今さら、とも思ったが、ボーナスの件があるので黙っていた。
すると、例の席に、誰かが座った。足元の間接照明しか点いていないので、何者かはよくわからない。
〜続く〜
posted by 蔓庵(かずらあん) at 05:47| ☁| Comment(0) | 汝、星を盗むなかれ 〜大学助教授シリーズ〜【小説】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月18日

汝、星を盗むなかれ(第十八回)作・風間銀灰

明日の授業は、「環境問題を考える」というテーマの授業にし、それにかこつけて照明を落として、ツリーのてっぺんを見えにくくするというのが学長の提案だった。
無論うまく行くかはいちかばちかだったが、他に名案もないのでその方法で行くこととなった。
内密に警察が呼ばれて、証拠品として、紙の星と金の星を持っていった。件の留学生には、星が無事発見されたこと、犯人も絞り込めたことが伝えられた。
さあ私にできることもここまでだ。あとは学長と私服警官と警備員に任せて引き上げよう。そう思って帰ろうとしたら、学長に呼び止められてしまった。
「もちろん明日も手伝ってくれるよな」
「断るっ」相手が学長といえど私も断るときはきっぱりと断るのだ。「授業の準備がある」
すると、学長が小声で囁いた。
「ボーナス増やそう」
「手伝おう」
〜続く〜
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2006年12月17日

汝、星を盗むなかれ(第十七回)作・風間銀灰

考え込んだ学長の出した結論は、なんとゴーサインだった。そういえば、昔から無謀な賭け方をする男だった。しかも、その賭に必ず勝つのだ。
ただし、彼は条件を付けた。警察には話して、私服警官に張り込んでもらう。学生たちを危険から守る義務が学長にはある。万が一逆上した犯人が、暴れ出さないとも限らない。
「でもぉ」ここで楠が口をはさんだ。「紙のお星さま落ちちゃったんですから、犯人がここに来たら、犯行発覚しちゃったのに気付いちゃいますよね。そしたら、すぐ逃げちゃうんじゃないんですかあ?」
そのことをすっかり忘れていた。今度は全員で、うーんと考え込んだ。大勢出入りする授業は明日だ。明日までに足場を組んで、何事もなかったかのような状態に戻すことなど、不可能だ。
すると、学長が口を開いた。
「では明日の大講堂での授業は、私がしよう」
〜続く〜
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2006年12月16日

汝、星を盗むなかれ(第十六回)作・風間銀灰

学長はしばし呆然としていた。そしてようやく口がきけるようになると、嬉しそうに言った。
「ありがとう、親友。やはり私が見込んだ男だけのことはある」
全く調子のいい奴だ。おそらく理事長の娘もこの手でおとしたのだろう。
「では警察に、設置業者を調べてもらうよう言えば、その中に犯人がいるという訳だな」
ではさっそく警察に連絡を、と行こうとする彼に、鳴戸がストップをかけた。
「ね、学長センセ、ちょっと待ってくださいよ。警察が動いたら、犯人逃げちゃうかもしれないじゃないスか。…それより、犯人はここへ必ず星を取りに来るはずっスよね。そのときに捕まえちゃうってのはどうスか?学校の宣伝にもなるかもしれないし」
ムチャを言う男だ。星も戻ったし、おとなしく警察に任せた方がよいではないか。しかし、なんと学長は考え込みだした。
〜続く〜
posted by 蔓庵(かずらあん) at 23:54| ☔| Comment(0) | 汝、星を盗むなかれ 〜大学助教授シリーズ〜【小説】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする