七不思議を消去せよ~あとがき~

どうも~、ginkayです(久々ですなあこのフレーズ)。読者の皆様、ぴったり三週間おつき合いありがとうございました☆見逃した方はぜひHPへどうぞ(宣伝)。 そうそう、念のためお断りしておきますが、この作品はフィクションです。実在の人物・団体・その他諸々一切関係ありません(当然だってばさ) そもそも、今回の連載のきっかけは、相棒kazuraさんが、アイデアで苦しんでいた私に、「学校の怪談なテーマでどうかなあ」と提案してくれたおかげでした。それで今回の原案に名前を載せさせていただきました。…しかし相棒も、提案した時にはこのような展開の話になるとは予想だにしてなかったそうです(笑) こんな話でも少しでも楽しんでいただければ幸いです。改めて、相棒kazuraさんと、読者のみなさまに感謝!

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七不思議を消去せよ(最終回)今回の原案・kazura、作・風間銀灰

こうして、七不思議の解明は今回はとりあえず終わりとなったが、いつか、今日のことを忘れた学生たちが、また新たな不思議を見つけ、伝えていくだろう。科学が進んでも、怪談話が面白いということに変わりはないのだから。 「あ~あ、今回は鳴戸クンたちに振り回されちゃったみたいで、損したですぅ。バイトお休みしてまでここに来たのにィ。」 楠がぼやいた。 「悪かったっス。お詫びにおごるよ。…先生が。」 「なんだと?!」 鳴戸の言葉に、私は仰天した。これだけたくさんの人数が集まっているのだ。本当に全員におごるとすると…。 慌てて携帯を取り出すと、来てもいないメールを読むふりをした。 「おお、愛しの妻から『迎えにきてね』メールだ。…じゃ、そういうことで。」 そう言うと、私は一目散に逃げ出した。 ―了―

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七不思議を消去せよ(第二十回)今回の原案・kazura、作・風間銀灰

「ええっ」鳴戸は口を尖らせた。「センセはどっちの味方なんスか?!」 「もちろん逆もまたしかり、だ」私は続けた。「光るものとか、謎の音がイコール霊だ、と決めつけるのもよくないと思う。光るものはあくまで光るもの、で、音も説明のつかない音、それ以外の何物でもない。不思議な現象、ではあるが、人もしくは動物の霊魂であると科学的に証明されているわけではないんだ。 怪奇現象に説明がついたからといって、それが即刻霊の否定にはならない。逆に、怪奇現象が起きたからといって、それがすぐに霊の存在の証明にはならない。…これが私の結論だな。つまり、二十一世紀に生きている我々にはまだわからない、と。」 鳴戸はまた口を尖らせたが、すぐ笑顔になった。 「しょーがないな。じゃ、今回はドローってコトでどースか、斉藤。」 斉藤もにやりと笑って言った。 「今回はな。でもそのうち証明してやるよ。」 ~続く~

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七不思議を消去せよ(第十九回)今回の原案・kazura、作・風間銀灰

正体がオカルト研の仕業とわかって、全員が気が抜けたりがっかりしたりした。トリックが単純なものなので、なおさらだった。 「つまり、光る風船の糸を長くして、下の階の窓から浮かせることによって、屋上に何かがいるように見えたんスね。…すぐ気付かなくて悔しいっス。でも」急に鳴戸は元気になって、「これで七不思議全部説明付けたっスよ。さあ、斉藤、負けを認めるんだ。」 すると、斉藤はうなだれながらも反論した。 「確かに、今日のはいたずらだけどさ…。でも、今まで目撃されたのは、俺たちじゃないよ。今日のだって、名探偵気取りのおまえたちが、どんな理屈つけるか知りたくてやったんだし」それから私をちらりと見て、「まあ“名探偵”先生にすぐバレちゃったけどさ…」 「往生際が悪いっスよ。ね、センセ。」 「いや」私は首を振って言った。 「理由が付いたからといって、イコール霊は存在しない、とは限らないぞ」 ~続く~

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七不思議を消去せよ(第十八回)今回の原案・kazura、作・風間銀灰

“光るもの”のあるとおぼしき場所の、真下の部屋の入り口にたどり着くと、私はまず扉越しに耳をすました。「もうちょい引っ張って」「手ェ離すなよ」そんな声が、かすかに聞こえる。 私はノックもせずに扉を開け放った。すると、窓際に立っていた数人が、驚いて振り返った。斉藤以外のオカルト研のメンバーだ。手には、糸状のものがしっかりと握られている。 「屋上の真下の研究室を、オカルト研の君たちが、ゼミで何人か出入りしているのを思い出してね」私は言った。「トリックを仕掛けるとしたら、この部屋だろうと思ったのだ。さ、上に戻って、皆に素直に謝ったらどうかな」 すると彼らはしょんぼりとうなずいて、糸状のものをたぐり寄せた。それは、いろんな形の風船を組み合わせて人の形みたいにし、蛍光塗料を表面に吹き付け、空気より軽いガスをつめたものだった。 ~続く~

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七不思議を消去せよ(第十七回)今回の原案・kazura、作・風間銀灰

さあ大変なことになった。騒ぐ者、写メールを撮る者、身を乗り出す者、「落ち着けー」と言いながら一番慌てふためいている者、などなど。なんせ屋上はフェンスの向こうなのだ。近寄って確かめようもない。 オカルト研の斉藤は、ここぞとばかりに張り切っていた。 「これこそ霊現象が実在する、れっきとした証拠ですっ!」と、周りの喧騒に負けない声で叫んでいる。 鳴戸が渋い顔をして、近寄ってきて囁いた。 「ちょっと、センセ、あれ、どーゆーコトっスか?忍者でもなきゃ、屋上入れるわけないから、斉藤たちの仕業とも思えないし…」 私に聞くな、と言いたいところだったが、とりあえずその“光るもの”を観察してみた。それは、一カ所にじっとしたまま、ときどきふらふらと左右に揺れている。人の形のように見えなくもない。 だが、ふと私はあることに思い立った。そして、騒ぐ皆を残して、下の階へ向かった。 ~続く~

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七不思議を消去せよ(第十六回)今回の原案・kazura、作・風間銀灰

全くヒマ人が多い学校だ。集合時間がくると、鳴戸が手を振って皆を静かにさせた。 「皆さんにご報告しておくことがあります。先ほど学生課に問い合わせたところ、創立以来屋上から学生が飛び降りた事実はないそうです。また、それらしい新聞記事もピックアップできませんでした。つまり、こことは無関係な霊か(霊が実在するなら、スけど)、もしくは誰かのいたずらということになります。俺はいたずらだと思ってます。さあ、頑張ってそのトリックを解くっスよ!」 とはいえ辺りはすっかり暗くなっており、錠のかけられた屋上へのフェンスが、風でかたかたと音をたてる他は、何の気配も感じられなかった。明るいうちに集まった方がよかったのではなかろうか。これでは調べようもない。そのときだった。 「あっ、あれは何?!」 誰かの声がし、見ると、フェンスの向こう、入れないはずの屋上の奥に、何かがぽうと光っているのが見えた。 ~続く~

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七不思議を消去せよ(第十五回)今回の原案・kazura、作・風間銀灰

…つまり、深夜までヒマになってしまったのだ。それを知った時の鳴戸の顔ときたら。文字どおり「にやり。」だった。 こうして、ある意味“季節外れの肝試し”に参加するハメになってしまった。つくづく運がない。 集合時間までの間、私はヤケになって夕食を「ぎゅうどん定食」に決め、正門徒歩一分のうどん屋に行った。この定食は、牛丼とうどんがセットになっている、カロリーが気になる中年には少々栄養バランスに欠ける品である。構うものか。妻と楽しい夕食ができないうえ、屋上の幽霊退治に引っ張り出されてしまうのだ。これくらいは許してもらえるだろう。 集合場所の研究棟最上階エレベーター前に着くと、鳴戸や斉藤を筆頭に、かなりの人数が集まっていた。つまり、用事がある者や家が遠い者以外は集まってしまったのだ。しかも、オカルト研究会の連中まで来ていた。本当に幽霊が居たとしても、こんな賑やかさでは出て来にくいだろう。 ~続く~

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七不思議を消去せよ(第十四回)今回の原案・kazura、作・風間銀灰

鳴戸の提案はこうだった。どうせなら、その“人影”が目撃される時間に集まって、トリックをときましょう、と。 「じゃ、説明がつかなければ、怪奇現象として認めてくれるんですね。」 と、斉藤も妙なファイトを燃やしていた。 「そうか、まあ頑張ってくれ。私は今日夕食当番だから、参加できないが。」 若者と違って私はヒマではないのだ。だが、鳴戸は容赦なかった。 「何言ってるんスか、当然センセも参加っスよ。教官が付いてなきゃ、進入禁止の屋上付近でわいわい集まれるはずないっしょ。」 「勝手にやってくれ。とにかく今日は、私は帰るぞっ。」 そのとき、奇しくも携帯のメール着信音が鳴った。…妻からだ。すごくイヤな予感がする。 『ごめんね、今日は印刷所のトラブルがあって帰れないかも~。悪いけど夕飯適当に済ませてくれる?終わったらTELするから迎えに来てね~』 ~続く~

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七不思議を消去せよ(第十三回)今回の原案・kazura、作・風間銀灰

「屋上への入り口は?」 「らせん階段しかつながってなくて、その手前がフェンスでふさがれているんですよ。つまり、人は入れない、ということっス。」 すると、何人かの目がいきいきとしてきた。 「と、ゆーコトはつまり…」皆を代表してか、大海原が呟いた。「これって、密室パズルってことですよね!」 屋外なので、密“室”と言っていいかの疑問は残るが、もし人為的に起こした現象ならば、確かにトリックが存在するだろう。 「よーし、このトリック、必ず解いてみせるっスよ!」 はしゃぐ鳴戸には気の毒だが、もう授業の残り時間があまりなかった。 「お楽しみのところ恐縮だが、今日は時間がない。続きはまた次回だな。」 私の言葉に、皆不満そうだったが、やむを得まい。と、思ったら、鳴戸が提案してきた。 「お時間ある皆さん、課外授業といきませんか?」 ~続く~

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