第四話 16.かぶりつき

どうやって起こそうかと、マックスさんは考えていました。 赤い炎が近いことは、森の中の気温が上がっていることと、だんだんと暗かった周りが明るくなり始めていることからわかります。 マックスさんも寝てしまってやっとおきたのですが、この眠りがいつもの眠いときに眠る眠気とは違うものだと気づいていました。今はその原因がわかりませんが、とにかくマロンくんを起こしてここから脱出することが一番の目標でした。

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第四話 17.マロンくんお目覚め

むくりと、大きな巨体が突然起き上がりました。 起き上がる瞬間、ピックルくんとルビーさんはマロンくんの耳から離れました。マックスさんは、両手両足、顔を一瞬ひっこめました。そして甲羅からそっとまぶたを開いてマロンくんの様子をうかがいました。

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第五話 1.湖

マロンくんとマックスさんが森の中でなんとか抜け出そうとしている中、サファイアさんは、森の外で待っていました。 しかし、ただじっと待っているわけではありませんでした。

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第五話 2.空

心の対立でサファイアさんは、そわそわし始めました。 探しに行きたい気持ちと、信じて待っていた気持ち。 探しにいくのは、けして二匹を裏切るような行為ではありませんでした。 けれども、どこかで信じるという思いが、逃げている思いのウラハラになっているのだと、サファイアさんは思い始めたのです。

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第五話 3.大きな鳥

ついていくとはいったものの、どこにいき、どうするかはまったく想像していなかったサファイアさん。 "どこにいくつもりなの?" 素直に聞いてみました。 すると。 "ここじゃ。" そういって、大きな鳥さんは翼はばさりと羽ばたかせ、近くにある湖をさしました。 "え?ここ??" サファイアさんは急な展開にうまく話しがのみこめませんでした。

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第五話 4.水を運びたい

それから大きな鳥さんとサファイアさんは、どうやって水を運ぶかを話し合いました。 大きな鳥さんがいうには、鳥の仲間たちが、木の実の入れ物を足でつかみながら、水をすくい、赤いホノオたちにかけていくという方法でした。 "大暴れしたときは、この方法で何百匹の鳥たちが水を運び森を救った"と大きな鳥さんは語りました。 サファイアさんはその光景を想像し、一度は見たかったと、思いました。 今回もそれをみ…

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第五話 5.あきらめないで

大きな鳥さんはさっそく空にいる仲間たちに合図をおくりました。 すると。 空からばらばらと数十個の木の実が近くの湖の水面に落ちてきました。 "お嬢さん。いいかい。あの木の実に水をいれおくれ。そしたらわしらは、その木の実をもって赤いホノオに水をかけていく。そして殻の木の実をまた空から落とす。どんどん水をいれておくれ。" "わかったわ。" じゃぶじゃぶと湖の中へ、サファイアさんは歩いていきま…

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第五話 6.追いかけて

サファイアさんは一瞬考え込みました。 後悔するのもいいけど、ここでくよくよしてはいけないわ...。 そうだ...! "大きな鳥さん、あたし、仲間を探しに行ってくる!このまま見過ごせないわ。" 木の実を放り投げて、森へ駆け出しはじめました。 "お、お嬢さん!このままいっては、死んでしまう!水を、水をかけていきなされ。" 大きな鳥さんは、ひとつの木の実をつかみばさりとサファイアさんのもと…

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第五話 7.出口へ向かえ

マロンくんとマックスさん、そしてリスのピックルくんとルビーさんの4匹は、とにかく必死で走りました。 空の上で、鳥たちが必死に消火活動しているのもむなしく、森に襲い掛かる大きな火のほのおは、どんどん木々を燃やし尽くします。 黒い煙は森全体をすでに覆いこみ、日中なのにもかかわらず、ほとんど光は入らなくなってきました。 煙にまかれないように、とマックスさんの忠告され、なるべくマロンくんは煙の中に…

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第五話 8.足あと

一方、サファイアさんも、森の中を走り続けていました。 なるべく煙があるほうへ近づかないようにしているものの、すでに森はほとんど煙だらけの状態でした。 嫌な予感をよぎりながら、"でも、絶対に大丈夫!"とどこかで希望を持ち続けて、探すことにしました。

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