小説:くまの森のひみつ1

ぽこぽん島にはたくさんの森があります。
森には、住んでいる動物の名前がつけられました。
くまの森、うさぎの森、鳥の森、りすの森...。
今回のお話は、くまの森でのできごとです。

太陽が目を覚ます夜明け前、森のどこかで、木を切る音が、響きわたっていました。小さな森には、茶色の毛並みを持った、茶ぐま一族が、森の奥に丸太小屋を構えて、生活をしていました。
この小屋に住むくまのお母さんは、毎朝、子供たちが目を覚ます前に起きだし、朝ごはんの準備をします。調理場からは、おいしそうな、野菜の煮込みスープのにおいがたちこみあがりはじめていました。食べ物の香りは、風とともに食事場をぬけて、子供たちの眠る部屋へと流れ込みます。食べ物のにおいは、子供たちの眠りを覚ます、目覚ましのようなものでした。
茶ぐま一家には、三匹の息子たちがいます。
最初に目を覚まして起き上がったのは、長男のバックス兄さんでした。バックスお兄さんは、兄弟一、背が高く、力持ち。こぐま一族特有の能力を引き継いだ、体が大きいのでした。バックスお兄さんは、ゆっくりと起き上がると、食事の部屋へ向かっていきました。次におきだしたのは、次男のアーサお兄さんでした。アーサお兄さんは、こぐま一族の中では、めずらしいい、細めの体つきをしていました。勉強が好きなアーサお兄さんでもありました。最後に起きだしたのは、三男であるマロンくんでした。マロンくんは、朝が大の苦手なので、いつも寝坊をしてしまいます。二匹のお兄さんが起き上がった気配で、やっと目を覚ますようでした。

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