汝、星を盗むなかれ(第九回)作・風間銀灰

防犯センターで映像を見てみると、明け方四時頃に偽物の星は落ちていたことが判明した。特に何かがあって落ちたわけではないらしい。と、いうことは、このテープが回るより以前に、既にすり替えられていたことになる。
ツリーが飾られてから三日、夜以外は絶えず人の出入りがあった。その全員に機会はなくはないが、同時に人目につきやすいということか。これは前にも考えた。
だが一歩考えを進めると、ということはつまり、たとえ純金の星をてっぺんから外すことには成功しても、そう簡単に持ち出せるとは思えない。すなわち、星はまだ、あの大講堂のどこかにある可能性がある。
「よし、引き返すぞ、大講堂に」
学長は目を白黒させながらついてきた。そして大講堂の近くまで来ると、背後からお馴染みの声がした。
「セーンセ、何してるんスか」
~続く~

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