汝、星を盗むなかれ(第八回)作・風間銀灰

大講堂に着くと、出入口を警備員が固めていた。幸い今日はここで授業はないが、早期解決しないと、瞬く間に話は広まるだろう。
開いた扉からツリーを見たが、中に入るのはやめておいた。もし警察の調べが入ったときに、私の足跡で話がややこしくなることは避けたい。
確かにてっぺんの星がなくなっている。第一発見者の警備員が、落ちていた紙の星を見せてくれた。
それば、立体の星型に金色の折り紙を貼りつけただけの、お粗末なものだった。指紋を付けないよう、慎重に扱った。こんなに軽いのでは、飾り付けの前にすり替えてもバレてしまうだろう。
 大講堂の入り口で考え込んでいても仕方がないので、次に防犯カメラの映像を見せてもらうことにした。「紙の星」が落ちたのが、昨日の何時頃だったのか、知りたかったからだ。
~続く~

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