汝、星を盗むなかれ(第七回)作・風間銀灰

やれやれ。これでは、結局留学生に戻ってしまうではないか。私は番茶をすすって、溜息をついた。しかも彼には動機がない。と、なると…。八方塞がりだ。
「駄目か…」
学長はがっくりと肩を落とした。
「まあおまえに期待したのが間違いだったがな」
こう言われると、温厚な私でもさすがに腹が立つ。もう一度がぶりと番茶を飲むと、私は少々ムキになって考え出した。
そうだ。日中は、学生の出入りがあるから、警報装置は切ってある。例えば、学生に紛れて講堂に入り、何か仕掛けをするなどはどうだろう。
だが、宝石なんかではなく、重たい純金である。落下でもしたら、すぐわかってしまう。しかも昼間は人目がたくさんある。必ず誰かの目につくだろう。
「とりあえず、現場に行ってみよう」
私は提案した。
~続く~

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