汝、星を盗むなかれ(第五回)作・風間銀灰

学長は説明を続けた。
「星を設置したのは、例の留学生自身なんだ。で、彼が、警察を呼んだらまず自分が疑われるであろう、こんな不名誉な話はない、と言ってごねだした。確かに、チャンスがあるとしたら彼だけなんだ。だが、彼は決してやっていない、と言っている」
「信じる根拠は?」
「だって何の意味がある?彼自身金持ちだし、自分の星を自分で盗って何か得になるのか?」
「つまり、機会はあるが動機はないということか」
「そうだ。…それに、警察沙汰になったら、彼の親からの寄付は、かなり減ることになってしまうっ」
「結局その問題か」
「学校経営は大変なんだぞ。な、頼む、なんとか彼以外でもチャンスがあることを立証してくれないか。そうすれば、彼も警察を呼ぶことに反対しないだろう」

~続く~

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