汝、星を盗むなかれ(第四回)作・風間銀灰

「何だと!」
私は驚いた。私の冗談で言うことは、いつもシャレにならないらしい。
「だいたい、あんなところからどうやって盗めるというんだ」
ここでツリーの位置について説明しておくと、よりによって講堂の中央通路のど真ん中にでん、と立っているのだ。邪魔である。しかもやたらにでかいので、飾り付けは梯子では足りず、わざわざ足場を組んでやったのである。金持ちの考えることは、いまいちわからない。
「そもそもどうして発覚したんだ」
学長の話によると、今朝方、見回りの警備員が、床に星が落ちているのを見つけた。拾い上げてみると、それはやたらに軽かった。紙で作ったニセモノとすり替えられていたのである。
「それなら警察の仕事だろう。ここへ来てどーする」
「いや、それがな…」

~続く~

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