七不思議を消去せよ(第八回)今回の原案・kazura、作・風間銀灰

ようするに、乾湿による、木の膨張と収縮が物音の原因だということを楠は言いたいらしかった。だが、本人はむしろ棚がかわいそうだということの方が気になるらしい。
「はいはい。じゃ、其の四に行くっスよ。この水道の怪というのは、体育館の裏口の外にある水道が、何度栓を止めても水が出てるというものです。修理もしてるらしいのですが、いつの間にかまたたれてるそうです。」
すると、史学科の超越(こしごえ)が手を挙げた。
「実は、あの水道…相撲部がよく使うんですよ…。」
これ以上の説明は必要あるまい。超越は趣味で空手サークルに入ってて、帰りによく体育館の側を通るそうだ。…確かに相撲部の連中の怪力では、いくら直してもムダだろう。体育学部の水道の栓は堅くした方がいいかもしれない。
「今のとこ、テーマが怪談なのにさっぱり怖くないよなー。」
誰ともなく呟き、教室中にゆるい空気が満ちてきた。
~続く~

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